[THE_EXPR_METHOD] 005 Serial and Parallel(和訳)

[THE_EXPR_METHOD] 005 シリアルとパラレル

モジュレーション、シーケンシング、タイムユニットの分割は、(ノコギリ波)シグナルを用いるシンプルな方法でした。それによって特定の機能を実現します。それらを合わせることによって作曲の「アレンジ」を決めることになります。


これらの構成要素を合わせた1つのシンプルなアプローチは、2つのベーシックな型:シリアル(直列)とパラレル(並列)への可能性を演繹することです。
シリアルは、これらの機能を1つから別の1つにつなげることを意味します。それゆえに接続チェーンの最後から求める出力が生み出されます。モジュレーションや論理回路のコントロールのためのコントロールシグナルはその典型的な結果です。このケースでは、中間のステップ群は正しくタイミングを制御する周波数を得るのに関係します。以下の例では、fmod()は最初に入力されたノコギリ波の波形の周期を分割するのに使われます。その後、次の[expr~]に三角波を作るために渡されます。

[phasor~ ]->[expr~ fmod($v1*4, 1)]->[expr~ abs(abs($v1-0.5)-0.5)*2]

一方でパラレルは、シグナルを分岐することを意味します。それゆえに枝分かれした流れ達は、異なる目的のための各要素でもって作られます。このセットアップの共通の役割は、サウンドシンセシスのアルゴリズムの様々な側面を同じ時間範囲でコントロールすることです。例えば、同じタイミングシグナルからのfmod()とfloor()を使うと、アンプリチュード(音量)のエンベロープを生み出すことができますし、さらに同時にオシレータの周波数を変えるカウンタも生み出すことができます。このプロセスは、アナログシンセサイザーに使われるコントロールボルテージ( CV)とまったく同じです。

[phasor~ ]->[expr~ fmod($v1*4, 1)]->[expr~ abs(abs($v1-0.5)-0.5)*2]->[send~ amp_env]
\ ->[expr~ floor($v1*4, 0)]->[expr~ if($v1%2, 2,1)]->[send~ freq]

上記の例に見られるように、必要なタイミングを引き出すために複数の(並行した)ステップが使われている限りは、シリアル接続は通常は長いものではありません。例えば、複数のシリアルのプロセスをグループにまとめることによってパラレルの接続の配置が形作られます。さらにパラレルプロセスの異なるグループもシリアルのそれと相互に接続するすることができます。そして異なる時間範囲の作曲を操作することができるのです。

要するに、このような一般化は、作曲にこれらのテクニックを使う際のスターティングポイントとして使われるガイドラインです。
このテーマにアプローチするための別の有効な方法は、アナログモジュラーシンセサイザーに使われているCVシグナルとこれが同じものだとみなすことでしょう。

シンプルな2小節のリフ!

EXAMPLE PATCH: 005_riff.pd

練習問題:

例題パッチを使って、4小節のフレーズに拡張しましょう。
例題パッチを使って、他の声部または同時多発的に鳴るパートをアレンジの中に作りましょう。

 

※この翻訳はChun Lee氏の[expr~]オブジェクトを使った作曲パッチの制作メソッドを和訳したものです。Chun Lee氏の許諾を得ています。
元サイト

例題パッチをダウンロードできます。

sei

Pure Data Japan管理者

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください