[THE_EXPR_METHOD] 006 Random Value(和訳)
[THE_EXPR_METHOD] 006 ランダムバリュー
ランダムな値を得ることは、作曲のアレンジにおいてバリエーションを生み出すためにしばしば用いられる素早く簡単な方法です。伝統的には[random]オブジェクトはこの目的のために使われます。(ランダム)オブジェクトをbangでトリガーして、特定の範囲の値を出力します。
ランダムな値はオーディオのコントロールシグナルのためだけに用いることもできます。それはサンプルアンドホールドの機能に用いる使い方です(Pdの[samphold~])。一般的に言うと、サンプルアンドホールドは入力/ソースシグナルのスナップショットをとり、その瞬間のサンプル(スナップショット)の値を出力し、次にサンプルが来るまで維持されます。このケースでは、シグナルが2番目のインレットに増加している入力値があってそれが減少の方向になったらスナップショットがとられます。
例えば、もし[phasor~]が2番目のインレットに接続していたら、[samphold~]は(phasorの)周期ごとに正しくトリガーされるでしょう。これは[phasor~]の値の増加が途中でネガティブに転じる(減少の方向になる)からです。このノコギリ波の独自の特徴は、[samphold~]が規則的な間隔でスナップショット(サンプル)をとることを可能としています。
一度[samphold~]の原理を理解すれば、[noise~]オブジェクトを1番目のインレットに接続するだけでランダム化されたシグナルが出力されます。その結果、2番目のインレットに特徴のあるシグナルが入力するにつれて、ランダムな値が変わります。その後は、適切な範囲に値を収めるために、シンプルな数値の操作が必要になってくるかもしれません。
EXAMPLE PATCH: 006_samphold.pd
練習問題:
ランダムなシグナルの源として[noise~]を使う一方、[samphold~]の他の使い方はあるでしょうか?
他の波形を[samphold~]のコントロールシグナル(2番目のインレット入力)として使っても面白いでしょうか?
※この翻訳はChun Lee氏の[expr~]オブジェクトを使った作曲パッチの制作メソッドを和訳したものです。Chun Lee氏の許諾を得ています。
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